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杉江製陶所タイル保存活用委員会
「95年前のタイルショールーム」見学会
開催:2022年4月17日(日曜日)10:00-17:00
場所:愛知県常滑市 東窯工業株式会社
主催:月兎社加藤郁美 協力:鷹野律子
見学会趣旨
旧杉江製陶所(現東窯工業)、190年前の天保3年(1832)年に常滑の地で創業し、甕類や陶管を製造してきました。大正12年(1923)、建築用陶器製造に転業し、タイル製造を開始。昭和3年(1928)には御大典奉祝名古屋博覧会で銀牌を受賞するなど、戦前のタイルメーカーの第一線に立つ高い技術をもつ会社でした。
その敷地内に残る事務棟は、床に、1930年代の無釉モザイクタイルが、施工見本帳のように貼り尽くされた建物です。そのタイルの組デザインは、「カタログ伊奈モザイクタイル」や「マルホンカタログ」に見られるデザインと同一であり、往時の無釉モザイクタイルの華やかさを今に伝えるもので、現在のショールームの先駆とも言えるひじょうに貴重な産業遺産です。腰壁には施釉陶器タイル、美術タイルが貼られています。
残念ながら、この事務棟は、老朽化も進み解体が決定されました。床のモザイクタイルは、いくつかの機関で一部を保存する予定ですが、その全体像と在りし日の姿を出来るだけ多くの方の記憶にとどめ、発信していただくため、見学会を行いました。
深い緑に覆われた広大な工場構内には、戦中から製造開始した砥石工場があります(砥石も焼き物です)。巨大な木造建造物や、高い高い煙突、一見街並みのように軒を連ねる作業所群をめぐる散策も、得がたい体験になりました。
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